2025/26シーズンの新型コロナワクチン:押さえておきたいポイント
今年のワクチンの特徴
2025年現在、新型コロナワクチンは毎年1回の定期接種として提供されています。
2025/26シーズンに使用されるワクチンは、オミクロン株の最新系統(LP.8.1やXECなど)に対応しており、重症化のリスクが高い高齢者や基礎疾患のある方には特に接種が推奨されています。
主なワクチンには以下があります:
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ファイザー・モデルナ:従来型mRNAワクチンでスパイクタンパク質全体を標的にします。
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第一三共(ダイチロナ):ウイルスの受容体結合部位(RBD)のみを標的にしたmRNAワクチン。
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明治(コスタイベ):自己増幅型mRNAを使い、少量で長く抗原を作り続けるタイプのワクチン。
どのワクチンも発症予防や重症化予防に有効で、種類間の差は大きくありません。
効果の実感
最新の研究では、追加接種により発症を約50〜60%抑え、入院や死亡のリスクを半分以上減らせることが報告されています。海外や国内のデータからも、65歳以上の高齢者では入院予防効果が60%前後と高く、接種のメリットが明確に示されています。
副反応の傾向
一般的な副反応は、接種部位の痛み、発熱、倦怠感、頭痛、筋肉痛などで、数日でおさまるケースがほとんどです。発熱はワクチンの種類によって差がありますが、重大な副反応は非常に稀です。
注目の国産ワクチン「コスタイベ」
コスタイベは自己増幅型mRNAを採用しており、少量でも長期間抗体が持続する可能性があります。実際に国内の臨床試験では、接種後12か月間、中和抗体価が従来型ワクチンより高く維持されました。
ただし、このデータは抗体価の推移を示すものであり、「臨床的に1年間感染や重症を防ぐ」ことを保証するものではありません。あくまで「長期免疫を期待できる新しい技術」と理解しておくとよいでしょう。
ワクチン選びのポイント
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どのワクチンを打っても重症化予防効果に大きな差はありません。
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発熱などの副反応を少しでも抑えたい場合は、ファイザーや国産ワクチン(ダイチロナ、コスタイベ)が選択肢になります。
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高齢者や持病のある方は、年1回の定期接種を優先してください。
まとめ
2025/26シーズンのワクチンは、最新のオミクロン株に対応したmRNAワクチンで、発症・重症化予防に有効です。副反応は多くが軽度で短期間で治まります。自己増幅型mRNAを使った国産ワクチンも登場し、長期的な免疫への期待もありますが、基本は「年1回、接種できるワクチンを受ける」ことが最も重要です。体調や持病に不安がある場合は、かかりつけ医に相談して、自分に合った接種計画を立てましょう。
※なお、当院で使用するワクチンはまだ到着しておりません。接種をご希望のワクチンがある場合は、事前にご確認ください。